「……こんな布、邪魔だ」 「いやぁっ!!」 俺は彼女の白い下着を摺り下ろす。 片手で太股を押さえ、もう片方の手で彼女の足首を押さえると彼女の割れ目が目の前にはっきりと見て取れた。 前の時は暗闇でよくわからなかったが、綺麗なピンク色をしている。 俺はそれに誘われるように自らの舌を近づけた。 「……フェインっ!!」 太股を押さえられているウィニエルの踵が俺の肩を叩くが、そんな抵抗は俺に効くはずも無かった。 「……んんっ!!……」 彼女が俺の舌に驚いて一瞬震える。 「……ぺちゃ……ほら……もう感じているじゃないか」 彼女は敏感なのか、先程の前戯に感じて俺の舌が彼女の奥を一舐めすると、そこからとろみのある液体が溢れてきた。 それを舌全体に絡ませて俺はその先にある柔らかい突起を舐める。 「あっ……や……」 彼女は尚も止めてくれと言おうとするが、身体は自由を奪われて抵抗すら出来ずにいた。 俺は彼女の小さな突起を舐めながら舌を小刻みに動かした。 その後再び奥へと舌を移動させる。 柔らかい襞の割れ目は喜びのあまり歓喜の涙を流す。 それを俺は、 じゅる……じゅる…… 音をわざと立てて吸ってやった。 「……ううっ……いやぁ……!!」 ウィニエルが自由にならない身体を捩って泣く。 「……ウィニエル……これは君が望んだことだ」 俺は彼女が我を忘れるまでこの感覚を与え続けようと、舌使いはそのままに、人差し指を柔らかい肉の中へ宛がい、ゆっくりと差し込んだ。 「んんっ!?」 俺の指が狭い彼女の中に飲み込まれていく。 彼女は程よい滑りと弾力で、俺の指を快く迎え入れてくれた。 「あっ……んっ……や……」 俺の指が彼女の奥まで入る動きに、彼女は眉を顰める。 身体は徐々に俺を受け入れようとしているのに彼女の口はまだ抵抗するのかと俺は少々げんなりしていた。 そして、げんなりしたついでに指をもう一本足してみる。 「うっ……いっ……」 奥から溢れる雫が、俺の指に纏わりついて、何とか二本目も奥へと招き入れる。 だが彼女はあの夜俺自身を受け入れたことが嘘だったかのように、二本は受け入れ辛かったのか、苦痛の表情を浮かべていた。 「……ううっ……いやぁ……」 俺は抵抗する彼女の声を聞かず、奥に挿入した指をゆっくりと出し、そして再び奥へと込める。 その間、俺の舌は彼女の先の敏感な部分を這ったままだ。 舌が離れる度に俺と彼女の間に掛け橋のように透明な糸が掛かる。 俺の指が彼女の肉壁と擦れ合う音と、俺の舌が彼女の先を弄ぶ淫猥な音が抵抗する彼女の耳に嫌でも届く。 粘着質の、彼女にとっては耳障りだが俺には感情を高ぶらせ、自らを興起させる最良の音。 これで彼女が感じてないと言ったら絶対に嘘だ。 俺は彼女にその感覚を与え続け、彼女はその度にささやかな抵抗なのか身体を力ませ、俺の指を締め上げる。 これでは余計に俺の欲情をそそるだけだと、彼女は気付いていない。 「……っフェイン! やめて……下さいっ……!! こんなっ……んっ……!!」 ウィニエルは必死で俺から与えられる刺激に堪え、身体を何とか起こして逃げようとする。 「……やめる必要はない。こないだ感じたのと同じだろ? あいつにだってされたことがあるんだろうが」 俺は彼女を傷つけるようなことをわざと言ってやる。 「……そ、そんなっ……ことっ……グリフィンと……はっ……そんなんじゃっ……っ……」 彼女はショックを受けたように眉を顰め一筋の涙を零す。 「あいつの名前を出すな!」 「あっ……!!」 俺は奴の名前を出されてつい声を荒げた。 そして舌と指を彼女から抜いて解放し、彼女の身体を乱暴に転がし、顔は枕に突っ伏し、俺に尻を向けるように四つん這いにさせる。 彼女の愛液が太股を伝って行くのがはっきりと見える。 「……フ、フェイン……お願い……もう……」 彼女の顔を支える枕に彼女の涙が広がっていく。 「……何だ? 君は傷つきたいんだろ? 協力してやるって言ってるんだ」 俺は自分のズボンに手を掛ける。 「そんなっ!! ちがうっ……こんなのっ……!!」 彼女が顔を上げて自分の背後に居る俺の方を見ようとする。 俺はそれをさせたくなくて彼女の頭を押さえ込んで、顔を枕に押しつけた。 「……っ……んんっ!! ……フェインっ!!」 彼女は何度か俺の方を見ようとする。 俺はその都度彼女の頭を押さえつけた。 俺の顔は見せられない。 資格も無い男の顔だ。 君が自分で自分を傷つけるくらいなら、俺が君を滅茶苦茶に傷つけて、 こんな卑怯な手で君が抱える想いを一時でも逸らせようとしている顔など……、 ――見せられるわけが無い。 君があの夜俺を必要としたのは奴と錯覚したからだとしてもだ、 そんなもの俺には関係ない。 詫びる必要も無いんだ。 俺達は元々互いに想い合っているわけでもないのだから。 ただ俺は今、君を傷つけてやることが君への救いだと思っている。 こうすることで君は償いが出来るはずだ。 違うか、ウィニエル? 「……今、滅茶苦茶にしてやる」 俺はズボンを下ろして、膨れ上がった自らを彼女の尻をがっちり掴んで、彼女の濡れそぼった肉の割れ目へと宛がう。 そして、躊躇することなくそこへ俺は侵入を始めた。 「……っ…………フェイン……やめっ……!? いっ……!!!」 彼女は目を見開いて自らに入ってきた異物から逃げようと身体を動かそうとする。 だが俺はそれをさせないように彼女の腰をしっかり押さえて彼女を逃がさない。 「……っ……やっぱり……きついな……」 彼女の肉壁が俺を追い出したくてきつく締め上げてくる。 それでも俺は無理矢理に奥へと更に進める。 「……っううっ……いったっ……フェイン!!」 彼女の悲痛な声が枕越しに聞える。 俺は最低な男だ。 あの夜君を無理矢理犯した。 そして今日も無理矢理君を犯す。 これだけ最低な男なら流石の君も詫びようなんて思わないだろう? 「ウィニエル……俺に詫びるなんて間違いだとわかっただろう?」 俺は彼女の最奥へと到達する。 よく慣らしたからか、前程出血はしていなかった。 「……っ……詫びるって……んっ……」 いつの間にか彼女の両手を縛っていた服が外れ、彼女は腕を付いてこちらを見る。 「……っ……はぁっ……」 俺はもう彼女の頭を枕に叩きつけなかった。 その代わりに彼女の中に埋まった俺自身を動かす。 抜けないように寸での所まで引き抜いて、また奥へと戻る。 「あっ……やっ……!!」 彼女は俺の動きに顔を顰めて付いた腕を崩し、枕に突っ伏してしまう。 「……ウィニエル……君が傷つきたいなら俺はいくらでも傷つけてやる」 俺は彼女の中に出たり入ったりを繰り返した。 彼女の中は熱くて、自身を擦る感覚が堪らなく、俺の意識を高ぶらせる。 「あっ……やんっ……あっ……」 彼女の声が俺に更に身震いしたくなる程の欲情をそそらせる。 俺は彼女の声が変わったことがわかって、彼女の乳房へと手を回した。 彼女の勃起した尖りを両手でそれぞれに先を指の付け根で摘んで軽く引っ張ったり、左右に転がしたりして刺激を与えてやる。 そして、腿の付け根の肉壁奥には俺の存在を嫌というほど感じさせる。 「あっ……フェイン……っ……んんっ……」 彼女はもう抵抗しなかった。 顔を赤く染めて、自らに与えられる刺激にただ翻弄され、甘い声を上げる。 今ある現実をありのままに、その行為を受け入れていた。「……ウィニエル……っ……」 俺の身体に微量な電気が走り始める。 「んんっ……フェイン……私……おかしくなっちゃうっ……!! はぁっ……はぁっ……」 彼女もそれは同じようで、力なく腕を付いて息を切らした。 互いの腰がぶつかる音と、粘着質の音が部屋に響いたが、今の俺と彼女には聞えなかった。 彼女は遠慮がちに腰を振るって、俺の動きに合わせる。 その彼女の動きが俺の衝動を奮い立たせ、感覚を頂点へと誘っていく。 「……俺も……おかしくなりそうだ……っ……ウィニエル!」 こんな時、おかしいかもしれないが、この間俺は彼女の中に自分を残してしまったことを思い出していた。 今日は外に出してやらないと、そう思っていた。 「……はぁっ……フェイン……っ……離れないでっ……このままっ……あっ……」 彼女が熱い吐息交じりに彼女の乳房を掴む俺の手に片手で触れた。 もう片方の手はベッドについて身体を支えている。 その白い絹の手が俺の手を頼るようで。 「……それは反則だ……っ……!!」
to be continued…